西遊記(李天飛校注本)
別名:
中華古典小説注釈シリーズ・西遊記 李天飛校注西遊記 - 中華古典小説注釈シリーズ・西遊記 - 李天飛校注西遊記 - 中华经典小说注释系列·西游记 - 李天飞校注西游记
2014年に中華書局から刊行された新校注本で、若き学者の李天飛が世徳堂本を底本として体系的に校訂し、注釈を加えたものである。
『西遊記』李天飛校注本は、中華書局の「中華古典小説注釈シリーズ」における中核的な一冊だ。2014年10月に初版が刊行され、全書上下二巻、合わせて1283ページに及ぶ(ISBN 9787101104523)。校注を担った李天飛は、北京大学中文系で古典文献学の修士号を取得し、長年にわたって明清時代の章回小説と道教の経典を研究してきた人物だ。本書の底本には、現存する最古の完全な刻本である明の万暦二十年、金陵世德堂による『新刻出像官板大字西遊記』(1592年)が採用されており、同時に明末の諸本六種と、清代の汪・陳・張らによる評本をあわせて校訂している。注釈に関しては、先人である黄粛秋(人民文学社1955年本)の校注をベースに大幅な拡充がなされており、特に三つの側面に重点が置かれている。一つは道教の内丹術に関する用語と全真教思想の解釈。二つ目は明代の官制、地理、戯曲、そして白話の語彙に関する考証。そして三つ目は、『大唐三蔵取経詩話』や『西遊記雑劇』、『永楽大典』の残文といった、本作の源流となるテキストとの対照である。本書は、人民文学版に次いで、学術的な参照価値が最も高い現代の普及版校注本であると学界に評価されており、研究者や目の肥えた読者から厚い信頼を得ている。